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2006年5月

岡崎律子という季節

今が一番良い頃。ポカポカとして少々汗ばむ陽気に脳天が真っ白と化しそうだった今日、小金井街道沿いに乱れ咲くつつじを見ながら今は亡き岡崎律子さんの歌を聴く。

「春だもの!」

寒かった時期から一転し、次第に心地よい気候が、手を真上に伸ばすかのように背伸びし始める草木達の躍動を風に乗せるこの季節。一定のリズム等無く、時にくるりと身体を回しながら、時にスキップを踏むが如きテンポで歩きたくなるこの曲を聴きながら思う。

岡崎律子さんは「春」と言う季節になったのだ…と。

雨が降り気が重くなったかのような曲、北風に吹かれながらいずれ来る穏和な日々を夢見るが如く奏でられる曲は、女性特有の男性が想像・理解出来ない程豊富な感情表現を駆使して「春」を待つ彼女を表している気がする。
…女性が持つ内面の「可愛らしさ」を、彼女の歌を魅了してやまない俺等に教えてくれた岡崎律子さんは、彼女を象徴するこの季節・2004年5月5日に亡くなってしまったのだ。
その訃報を知った後、今まで人の「死」に対して…ましてや直接面識のない彼女を思い、こぼした涙は、男である俺にも語源化して表現できない感情がある事を彼女に教えて貰ったその副産物なのかもしれない。

青空に広がる、その時期だけ咲き乱れる様々な草花を見る度、彼女を感じる事が出来るこの季節と「岡崎律子」の因果関係を想う幸福感。

そう…もう寂しさはあれど虚無感は無い。…だって毎年彼女は訪れるのだから。

岡崎律子Book
http://www.ne.jp/asahi/okazaki/book/

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